毎年のように繰り返される庭の草むしりに追われ、自然な緑を取り入れながら手間を減らせる雑草対策としてグランドカバーを検討している方は多いのではないでしょうか?
植物選びで確認したいのは、日照時間と踏まれることへの強さです。性質が庭の環境に合わないと、枯れたり広がりすぎたりして、管理に困ることがあります。
この記事では、自宅の環境に合ったおすすめの植物や植えてはいけない種類、失敗を防ぐ植え付け手順から外構業者への相談基準まで詳しく解説します。
手入れの手間を抑えつつ緑豊かな庭を実現したい方は、ぜひ参考にしてください。
【環境別】雑草対策におすすめのグランドカバー植物

グランドカバー植物による雑草対策は、地表を覆って土に届く光を減らすことで、雑草の発芽や生育を抑える仕組みです。
ただし、すべての雑草を防げるわけではありません。自宅の日当たりや歩行頻度に合う植物を選びましょう。
ここでは、代表的なグランドカバー植物を4つの環境カテゴリに分けて紹介します。
- 歩行頻度に合わせて選ぶグランドカバー植物
- 建物の北側や日陰でも育つ常緑植物
- 庭を華やかに彩る花や香りを楽しめる植物
- 乾燥ややせ地に強く手入れが少ない植物
歩行頻度に合わせて選ぶグランドカバー植物
歩行のある場所では、植物ごとの踏圧への強さを確認しましょう。日当たりのよい場所に向くクラピアと、踏まれる機会の少ない半日陰に向く緑葉のディコンドラの2種類を紹介します。
クラピア|芝生の10倍の速さで広がり種子をつけない
クラピアは、国内に自生するイワダレソウを品種改良して誕生した農林水産省の登録品種です。芝生の約10倍とされる驚異的なスピードで地面を覆い尽くし、緻密な緑の絨毯を形成して雑草の発芽を力強く抑制します。
種子をつくらない不稔性の性質を持つため、種子の飛散によって広がることはありません。ただし、地表を伸びる茎は植栽範囲の外へ広がるため、境界では切り戻しが必要です。踏まれることで茎が低く緻密に育つ特性もあります。
冬期は平均気温が10度を下回ると地上部が茶色く休眠しますが、根は氷点下でも耐え、春になれば再び青々とした新芽を展開するサイクルです。
年1〜2回程度、初夏や春先に地際近くまで刈り込みを行うことで、株元の通気性が保たれ、美しい景観を10年以上にわたって維持できます。
ディコンドラ|やわらかな丸い葉で景観が美しく種からも育つ
ここで紹介する緑葉のディコンドラは、小さな円形やハート型の愛らしい葉が地表を隙間なく覆うヒルガオ科の多年草です。芝生やクラピアと比べて葉が柔らかく、素足で歩いてもチクチクしない優しい質感を持っています。
種まきからも手軽に育てられるため、広い面積を緑化する際に初期費用を抑えやすい植物です。
ある程度の踏圧には耐えられますが、毎日激しく踏みつける場所では葉が傷みやすいため、飛び石の周囲やたまに立ち入る中庭への植栽が適しています。
緑葉のディコンドラは半日陰の適度に湿った場所に向きますが、水が滞る排水不良の場所は避けましょう。
建物の北側や日陰でも育つ常緑植物
隣家との隙間や建物の北側、高いフェンスの陰などには、日陰でも育つ耐陰性のある植物が向きます。常緑の種類でも冬の葉色や生育には品種・環境による違いがあるため、植える場所に合うものを選びましょう。
アジュガ|春に紫の花が咲き日陰の湿潤地でも密生する
アジュガは、日陰の庭にも使われる強健な常緑多年草です。春には青紫色の小花が咲き、暗くなりがちな日陰の庭を華やかに彩ります。
ランナーと呼ばれるつるを四方に伸ばして密生し、地表を覆うことで雑草の定着を抑えます。適度な湿り気を好む性質がありますが、水が滞る過湿や蒸れは避け、風通しと排水を確保しましょう。
真夏の強烈な西日や直射日光にさらされると葉焼けを起こしやすいため、半日陰から日陰の環境へ植え付けましょう。
タマリュウ|一年中濃い緑を保ち駐車場の目地にも最適
タマリュウは、キジカクシ科ジャノヒゲ属の矮性品種で、日陰の緑化にも使われる常緑植物です。日向にも植えられますが、暗すぎる場所や極端に乾燥する場所は避け、日照と水はけを確認しましょう。
アプローチの縁取りや駐車場のコンクリート目地に使われます。根付いた後は管理負担を抑えやすいものの、活着までと乾燥が続く時期には水やりが必要です。
車輪が頻繁に乗る場所では土の高さをコンクリート天端より2〜3cm下げて植え付けると、タイヤによる葉の傷みを防ぎながら長期間維持できる有効な工夫です。
フッキソウ|落ち着いた常緑葉で和洋問わず地面を覆う
フッキソウは、日本や東アジア原産のツゲ科の常緑低木で、日陰を好む植物の代表格として知られています。光沢のある濃緑色の葉が放射状に広がり、和風庭園からモダンな洋風外構まで落ち着いた上質な雰囲気を演出する植物です。
地下茎で地面を覆っていくため、日陰の地表を緑化する植物として利用できます。植栽範囲から出た部分は整理し、根付くまでは水分状態を確認して管理しましょう。
強い直射日光に当たると葉が黄色く変色しやすいため、高木の下や建物の北側など落ち着いた明るさの場所に配置しましょう。
庭を華やかに彩る花や香りを楽しめる植物
単に地面を緑で覆うだけでなく、季節ごとの開花や心地よい芳香を楽しめるグランドカバーは庭への愛着を一段と深めてくれる存在です。
雑草を防ぐ実用性と観賞価値を両立できる魅力的な2種類の特徴を解説します。
クリーピングタイム|葉に触れると香りが広がり花も楽しめる
クリーピングタイムは、地面を這うように広がるほふく性のハーブです。葉に触れたときに広がる香りと、初夏に株全体に咲くピンクや白の小さな花がつくる絨毯のような景観を楽しめます。
高温多湿の日本の夏場には株元が蒸れやすくなるため、花後に軽く刈り込んで風通しを確保します。木質化した部分まで深く切り込むのは避けましょう。
シバザクラ|春にピンクの花絨毯をつくり日当たりの良い斜面にも向く
シバザクラは、春の4月から5月にかけて一面に鮮やかな花を咲かせるハナシノブ科の多年草として親しまれます。ピンクや白、紫色の花が隙間なく咲き誇る景観は見事で、多くの住宅で春の花壇を彩る定番の主役です。
日当たりと水はけが良い場所を好み、根が土壌をしっかりと抱き込むため、法面や土手の土壌流出を防ぐ目的にも効果を発揮します。花が終わった後は針状の細かな常緑葉が地表を覆い、雑草の発芽や生育を抑えます。
ただし、被覆後も生えてきた雑草を取り除く管理は必要です。
梅雨時期の過湿によって下葉が枯れ上がりやすいため、花が終わったら半分ほどの高さに刈り込み、日当たりと通気性を整えてあげましょう。
乾燥ややせ地に強く手入れが少ない植物
水道から離れた敷地や砂利混じりのやせ地、ロックガーデンなど、頻繁な水やりや施肥が難しい場所でも自生できる植物が存在するのも自然のたくましさです。
乾燥に耐え、最小限の手入れで美しい景観をキープできる3種類の特徴を解説します。
ハツユキカズラ|白とピンクの新芽が美しく常緑のまま地表を彩る
ハツユキカズラは、キョウチクトウ科の常緑つる性植物で、新芽の先端が白やピンクに色づく美しい斑入り葉が特徴です。
緑、白、ピンクのグラデーションが地面を華やかに演出し、秋から冬にかけては赤く紅葉するなど豊かな季節の表情を見せてくれます。
日陰では斑の発色が弱くなることがあるため、適度な日照を確保しましょう。根付いた後は比較的乾燥に強いものの、乾燥が続く時期には水やりが必要です。
生育が進むとつるが立ち上がって周囲の構造物へ絡みつく傾向があるため、年に数回伸びすぎた部分をハサミで切り詰めて整えるのが効果的です。
セダム|乾燥に比較的強くロックガーデンにも向く
セダム(マンネングサ)は、厚みのある多肉質の葉に水分を蓄えるベンケイソウ科の多肉植物です。比較的乾燥に強い性質がありますが、植え付け直後や乾燥が長く続く場合は水分状態を確認して管理します。
挿し芽などで増やせる種類もあります。耐暑性・耐寒性や増やし方は種類によって異なるため、ロックガーデンや屋上緑化など、植える場所に合うものを選びましょう。
過湿な環境が続くと根腐れを起こしやすいため、水はけの良い砂質土や軽石を混ぜた土壌環境を整えて植え付けましょう。
ヤブラン|日陰や乾燥に耐え斑入り葉と紫の花を楽しめる
ヤブランは、細長い葉がこんもりと茂る日本自生の常緑多年草です。日陰でも育つ耐陰性と乾燥への強さがありますが、根付くまでは水分状態を確認しましょう。
秋には紫色の花穂が立ち上がり、その後に黒い実をつけます。深い日陰では花が少なくなることがあるため、植える場所の明るさにも注意が必要です。
斑入りの品種を選べば、日陰のスペースに明るいアクセントを加えられます。
ヤブランは株立ち状に育つため、植栽範囲を管理しやすい植物です。株が大きくなったら、周囲の植物との間隔を確認して整理しましょう。
後悔を防ぐ!「植えてはいけない」要注意グランドカバー植物

グランドカバーによる庭づくりで後悔につながりやすいのは、繁殖力の強すぎる植物を選ぶことです。
地植えした植物が植栽範囲を越えて広がると、周囲の草花の管理にも影響します。
後悔を防ぐために、植えてはいけない要注意植物の2大リスク分類を確認しておきましょう。
- 地下茎やランナーで他の草花を駆逐する植物
- 種子の飛散やつるの越境でトラブルになりやすい植物
地下茎やランナーで他の草花を駆逐する植物
地下茎や地表を這う茎で広がる植物は、植えた範囲を越えて生育することがあります。周囲の草花の生育を妨げるおそれがあるため、管理に注意したい3種類を紹介します。
ミント類|地下茎で広がり他の草花の生育を妨げることがある
爽やかな香りと料理への活用で親しまれるミント類ですが、庭への地植えは極力避けるべき植物の筆頭です。地中に張り巡らされる地下茎の伸長スピードは凄まじく、わずか1〜2年で花壇全体を埋め尽くしてしまいます。
周囲に植えてある他の草花の根系を完全に圧迫し、養分を独占して枯死に追い込んでしまう凶暴な一面を備えた植物です。スコップで掘り起こして駆除しようとしても、土の中にわずか数センチの根片が残るだけでそこから無限に再生してしまいます。
ミントの香りや収穫を楽しみたい場合は、地面から完全に独立した植木鉢やプランターの中に限定して栽培するのが鉄則です。
ワイヤープランツ|茎が木質化して網状に絡まり根絶が極めて困難になる
丸く小さな可愛らしい葉が人気のワイヤープランツですが、地植えにすると想定外の繁殖力を発揮します。
細い針金のような茎が地表を這うだけでなく、隣り合う庭木やフェンス、外壁へとよじ登り、周囲の構造物を覆い尽くしてしまう植物です。
茎が木質化し、根や茎が広がると撤去に手間がかかります。植栽範囲を越える前に切り戻す管理が必要です。
寄せ植えのアクセントとして楽しむ程度に留め、庭土へ直接根を下ろさせない徹底した管理を心がけましょう。
ドクダミ|残った地下茎から再生し除去に手間がかかる
ドクダミは、古くから薬草としても知られる多年草ですが、一度庭に定着すると最も根絶が難しい強害草の一つです。地中深くまで強固な地下茎を張り巡らせており、地上部を手で引っ張っても途中で簡単にちぎれてしまいます。
地中に地下茎が残ると、そこから新しい芽が出て再生します。地上部だけでなく地下茎もできるだけ取り除き、再生した芽を継続して除去することが大切です。
除草剤を使う場合は、使用場所と対象雑草に適した製品を選び、ラベルの用法・用量を守りましょう。周囲の育てたい植物に薬液がかからないように注意が必要です。
種子の飛散やつるの越境でトラブルになりやすい植物
植物の旺盛な繁殖力は、自宅の敷地内にとどまらず近隣住民や地域の生態系にまで深刻な影響を及ぼすことがあります。
風や鳥によって種が運ばれたり、長いつるが境界を越えて伸びたりすることでトラブルを招く要注意な2種類の解説です。
ヒメイワダレソウ|繁殖力が強く重点対策外来種に掲載されている
ヒメイワダレソウ(リピア)は、見た目や被覆速度がクラピアと非常によく似ていますが、その性質と危険性は根本的に異なります。
クラピアは種子をつくらないように育成された品種です。一方、ヒメイワダレソウは茎を伸ばして旺盛に広がる外来植物で、周辺の植生への影響に注意が必要です。
ヒメイワダレソウは、2015年に公表された環境省・農林水産省の生態系被害防止外来種リストに、重点対策外来種として掲載されています。庭の外へ広がり、在来の植物に影響を及ぼすおそれがあるため、逸出を防ぐ管理が必要です。
環境保全と周辺環境への配慮の観点からも、一般家庭の庭にヒメイワダレソウを安易に植えることは避けましょう。
ツルニチニチソウ|長いつるが隣地や擁壁を越境しやすい
ツルニチニチソウは、春に青紫色の美しい花を咲かせ斑入り葉も見事な常緑つる性植物です。しかし、地面を這うツルの成長力は極めて旺盛で、放っておくと数メートルの長さまで四方八方へと伸び広がります。
つるが地面に触れた節から次々と発根して強固に定着するため、隣家の敷地や道路、擁壁の隙間へと容易に越境してしまう厄介な性質です。ブロック塀を乗り越えて隣家の庭を侵食し、ご近所トラブルを招く事例も少なくありません。
植える場合は、境界フェンスから十分な距離を保ち、越境する前にこまめにつるを切り戻しましょう。
失敗しないグランドカバー選びで確認すべき4つの環境条件

グランドカバーの導入で後悔しないためには、植物の見た目や好みだけで判断せず、庭の物理的な環境条件を事前に見極める姿勢が欠かせません。
日当たりや人の動線に合わない品種を選んでしまうと、数ヶ月で枯死したり、管理が追いつかずに荒れ果てたりする失敗の主因です。
苗を購入する前に確認しておきたい4つの客観的なチェック項目を押さえましょう。
- 日照時間から日向向きか耐陰性品種かを決める
- 人の出入り頻度から耐踏圧性の必要度を判断する
- 冬に葉が残る種類か地上部が枯れる種類かを選ぶ
- 繁殖スピードとランナーの広がり方から見切り幅を確保する
日照時間から日向向きか耐陰性品種かを決める
庭の日当たりを評価する際は、単に敷地の方角を見るだけでなく、隣家や塀、庭木が落とす影を含めた実質的な日照時間の測定が欠かせない要素です。
例えばクラピアのように旺盛な繁殖力を誇る植物であっても、健康に育つためには1日に直達光で最低3時間以上の日照が求められます。
日照が不足する半日陰や北側の敷地には、アジュガやフッキソウ、タマリュウなどの耐陰性に優れた品種を選ぶのが無難な選択です。
日照不足の環境に日向向けの植物を植えると、光を求めて茎が細長く間延びする徒長を起こし、葉の密度がスカスカになって防草効果を発揮できません。
まずは季節ごとに庭のどのエリアに何時間ほど日が当たるかを観察し、場所ごとの日照条件に合わせて品種を選び分けるのが賢明です。
人の出入り頻度から耐踏圧性の必要度を判断する
庭のエリアごとに人の立ち入り頻度を明確に区分し、求められる耐踏圧性の強度を見極めることも大切といえます。
たまに手入れで足を踏み入れる程度の観賞用花壇であれば、葉が柔らかいディコンドラやシバザクラでも十分に定着可能な環境です。
一方、子どもやペットが走り回る主庭には、踏まれるほど緻密に低く広がるクラピアのような強踏圧品種が本領を発揮します。
ただし、毎日家族が同じ足取りで往復する玄関アプローチなどのメイン動線は、いかに強健な植物であっても徐々に擦り切れてしまうのが現実です。
日常的な歩行動線には飛び石や敷石、インターロッキングなどの舗装材を敷き、その周囲を植物で埋めるゾーニングを検討しましょう。
冬に葉が残る種類か地上部が枯れる種類かを選ぶ
冬場の景観を考えるときは、冬も葉が残る種類と、寒さで地上部が枯れたり休眠したりする種類を区別しましょう。宿根草にも常緑の種類があり、常緑性と宿根性は対立する分類ではありません。
タマリュウやフッキソウなどは、冬も葉が残る常緑植物です。ただし、寒さや霜、乾燥によって傷むことがあり、アジュガなどは冬に葉色が変わることもあります。
これに対してクラピアなどの宿根草は、平均気温が10度を下回ると地上部の葉が茶褐色に変色して休眠期に入るサイクルです。
地上部が冬枯れしていても、株が生きていれば春に芽吹きます。ただし、冬枯れと枯死は異なるため、生育地域に合う耐寒性を確認して選びましょう。
冬の間もリビングからの眺めを青々と維持したいのか、春から秋の防草力を最優先するのか、あらかじめ冬の姿を想定しておくのが賢明です。
繁殖スピードとランナーの広がり方から見切り幅を確保する
雑草を早く防ぎたいからと繁殖スピードの速い植物を選ぶ場合は、隣地境界や他の花壇への侵入を防ぐ見切り対策が前提となります。
クラピアなどのほふく性植物は、地表を伸びる茎が隣地や砂利スペースへ広がることがあります。植栽範囲を決め、境界の状態を定期的に確認しましょう。
無秩序な拡大を防ぐためには、植栽エリアの境界線に深さ10〜15cmほどのエッジング材(見切り材)を埋設しておくのが確実といえます。
見切り材だけで越境を防げるわけではないため、上を越えて伸びる茎をこまめに切り戻しましょう。
手入れに時間をかけられない場合は、ランナーで広がらずに株立ち状でゆっくり育つヤブランなどを選ぶと境界管理の負担を大幅に抑えられます。
グランドカバーによる雑草対策の植え付け手順と維持管理

グランドカバー植物による雑草対策の成否は、苗を植える前の下地づくりが8割を握っているといっても過言ではないのが実情です。
土壌を整えずに植えてしまうと、下から生えてくる頑固な雑草に苗が飲み込まれ、除草に追われる結果に終わってしまいます。
確実な定着と防草効果を得るための植え付け手順と年間手入れのポイントをまとめた4工程がこちらです。
- 植え付け前の下地づくり|徹底した除草と土壌改良
- 苗の植え付けと活着管理|適期の植栽と初期の水やり・除草
- ウッドチップの隙間併用|密生するまでの土壌保護と防草
- 被覆後の定期的な手入れ|季節ごとの刈り込みと切り戻し
植え付け前の下地づくり|徹底した除草と土壌改良
植え付け前は、既存の雑草と地下茎をできるだけ取り除くことが大切です。スギナやドクダミ、ヤブガラシなどは地下茎が残ると再生するため、芽が出たら繰り返し除去しましょう。
除草剤を使う場合は、使用場所・対象雑草・植え付けまでの期間を製品ラベルで確認し、定められた用法・用量を守りましょう。育てたい植物への飛散にも注意が必要です。
雑草を除去した後は、赤玉土をベースに腐葉土や通気性を高める川砂・パーライトをすき込み、水はけの良いふかふかの土壌へと改良するのが理想です。
水たまりができる凹凸をなくして平坦に整地し、雨水が自然に外へ流れる緩やかな排水勾配を整えて根腐れを防ぎましょう。
苗の植え付けと活着管理|適期の植栽と初期の水やり・除草
苗の植え付けは、気候が穏やかで根が定着しやすい春(4〜6月)または秋(9〜10月)の適期に行うのが鉄則です。
真夏の猛暑期は強い日差しで地温が上がり水切れを起こしやすく、真冬は霜柱で根が持ち上げられて枯死するリスクが高まります。
クラピアK7・K5のポット苗を6月に植える場合、平地では1㎡当たり4苗、法面では6苗が目安です。ほかの植物にこの密度をそのまま当てはめず、種類に合った株間で植えましょう。
保水性のある土壌に4〜6月または9月中旬〜11月にクラピアを植える場合、当日は1苗当たり500mLを2〜3回に分けて株元に与えます。
その後は週2回程度の水やりを約2週間続けるのが販売元の目安です。この基準は真夏には適用せず、ほかの植物にも一律に当てはめないようにしましょう。
全面が覆われるまでは苗の隙間から雑草が顔を出すため、草丈が小さいうちにこまめに根元から抜き取るのが定着を早める近道です。
ウッドチップの隙間併用|密生するまでの土壌保護と防草
クラピアK7・K5のポット苗を6月に、平地で1㎡当たり4苗、法面で6苗植える場合、被覆までの目安は2〜3か月です。苗の隙間には土が露出するため、被覆前の雑草対策も必要になります。
この初期の隙間をカバーする優れた手法として、株の周囲にウッドチップやバークチップを敷き詰める併用テクニックが効果的です。
チップが日光を遮断して隙間からの雑草発芽を抑えるだけでなく、泥はねによる病気の予防や土壌の急激な乾燥を防ぐ効果も発揮します。
植物が成長して広がるにつれてチップの上をランナーが覆っていくため、後から回収する手間がかからない点も魅力です。
なお、木質資材は湿気を保ちやすいため、シロアリを警戒して建物の基礎コンクリートから30cmほど離して敷設しておきましょう。
被覆後の定期的な手入れ|季節ごとの刈り込みと切り戻し
地面が緑で覆われた後も、葉が厚く重なって株元が蒸れると、病気の原因になります。
特に梅雨明けから夏場は、白絹病などの糸状菌による病気が発生しやすいため、初夏に定期的な刈り込みを行うと効果的です。
刈り込みによって古い葉を落とし風通しを改善すると同時に、生長点が刺激されて脇芽が増え、さらに緻密なカーペットへと仕上がる仕組みです。
敷地の外や花壇へ伸び出したランナーは、見切り材に沿ってこまめにハサミで切り戻しましょう。
3〜4年が経過して茎が太く木質化してきた株は、早春の芽吹き前に地際5cm程度まで低く刈り込むことで柔らかな新芽へと若返らせるのが長持ちの秘訣です。
DIYと外構業者への依頼を分ける判断基準

グランドカバーによる雑草対策は、自分で苗を買って手軽に植えられる反面、敷地条件によっては個人の手作業に限界が生じます。
どこまでを自分で施工し、どの段階から専門の外構業者へ相談すべきか、適切な判断基準を持つことが失敗を避ける鍵です。
無理のない庭づくりのために、DIY向きのケースと業者依頼が適したケースの明確な境界線を整理しました。
- 小面積の花壇や目地スリットはDIYで施工する
- 広い庭の整地・抜根・水はけ改善は外構業者に依頼する
小面積の花壇や目地スリットはDIYで施工する
面積が10平米未満の小さな花壇やアプローチの脇、駐車場のスリット目地などは、DIYでの施工に最も適した場所です。施工範囲が狭ければ、スコップひとつで土を掘り起こして小石や雑草を取り除く作業もそれほど大きな負担にはなりません。
ホームセンターで購入できる培養土や苗、市販の樹脂製見切り材を揃えても、費用は1万〜3万円前後が目安です。自分で土に触れながら植物の成長を間近で見守る楽しさを味わえる点も、DIYならではの大きな醍醐味といえます。
日頃から目が行き届きやすく水やりや草むしりも手軽に行えるため、まずは小さなスペースから挑戦してみるのがおすすめです。
広い庭の整地・抜根・水はけ改善は外構業者に依頼する
敷地面積が20〜30平米を超える広い庭や、長年放置されて笹やドクダミ、庭木の根が蔓延している環境は、外構業者への依頼が賢明といえます。広い庭の雑草対策で最大の障害となるのが、表土を鋤き取った際に発生する大量の残土処分という現実的な壁です。
仮に30平米の庭を深さ10cm鋤き取るだけでも、空気を含んで体積が膨らんだ土は約3.75立方メートル、重さにして約6トンに達します。
これは2トンダンプ約3台分に相当する土量であり、一般のゴミ集積所では回収してもらえず個人での適法処分は極めて困難です。
舗装する場所の転圧や、暗渠排水管の敷設、排水勾配の造成など、専門技術が必要な工事は外構業者に相談しましょう。植物を植える土は、根の生育に必要な通気性と排水性を確保します。
雑草対策の外構工事でおすすめのサービス3選

広い庭の整地や土壌改良、見切り工事を伴う雑草対策を成功させるには、信頼できる専門業者選びが大切です。
外構工事は敷地条件や業者の得意分野によって提案プランや費用が大きく異なるため、複数社をじっくり見比べることが失敗を防ぐ近道となります。
庭全体の防草工事やリフォームを依頼する際におすすめの外構サービス3選がこちらです。
- town life エクステリア|複数社の防草プランと費用を無料で一括比較できる
- ガーデンプラス|植栽と防草工事を全国対応の専門施工で依頼できる
- エクスショップ|エクステリア商品の設置と周辺の外構工事を相談できる
town life エクステリア|複数社の防草プランと費用を無料で一括比較できる

town life エクステリアは、全国600社以上の優良外構業者から、自宅の庭に合わせた防草プランや見積もりを完全無料で一括請求できるマッチングサービスとして知られます。
庭の雑草対策について、敷地図面や要望をもとに複数社へプランや見積もりを依頼できます。ただし、図面作成への対応は依頼内容や施工会社によって異なるため、申し込み時に確認しましょう。
相見積もりを取った結果、業者間で20万円以上の価格差や提案内容の違いが明確になった事例も多く、適正価格を把握する上で非常に心強い効果を発揮します。
希望予算や「グランドカバーと防草シートを併用したい」といった要望に対し、各社がどのような提案をしているか比較して業者を選べます。
ガーデンプラス|植栽と防草工事を全国対応の専門施工で依頼できる

ガーデンプラスは、全国1,577拠点の施工ネットワークを展開し、外構全体の設計から施工までを手がける専門店です(2026年9月20日確認)。
公式サイトでは施工事例を29,413件掲載しています(2026年9月20日確認)。植栽を取り入れた庭づくりや水はけ改善工事も相談できます。
エクステリア商品をメーカーから直接仕入れており、工事項目ごとに保証期間を設定しています。基礎躯体・RC擁壁・CP擁壁の工事保証は10年、左官工事などは2年です。
また、工事の契約不適合による対人・対物損害には、引渡しから10年間の補償があります。工事保証と損害補償は対象が異なる制度です。
植栽の枯れ保証の有無や適用条件は、プラン・契約内容を事前に確認しましょう。特定プランの保証対象外という案内を、すべての植栽工事に当てはめることはできません。
現地調査や見積もりは完全無料で対応してくれるため、下地づくりから植栽までプロの技術で美しく仕上げたい方に適しています。
エクスショップ|エクステリア商品の設置と周辺の外構工事を相談できる

エクスショップは、カーポートやウッドデッキ、フェンスなどのエクステリア規格商品で多くの販売・施工実績を誇る専門店です。メーカー規格商品を大量一括仕入れによって定価の半額以下で提供できる強みを持ち、全国対応の施工体制を整えています。
ウッドデッキやテラス屋根の設置と合わせて、その床下や周囲の土間コンクリート打設、防草シート・砂利敷き工事を一括手配可能です。
規格商品の設置と周辺工事を同じ窓口で相談できるため、工事の範囲や段取りをまとめて確認しやすい点が特徴です。
規格商品の設置と、その周辺の雑草対策をあわせて相談したい方に向いています。
グランドカバーの雑草対策に関するよくある質問
グランドカバーの導入にあたって、初心者が疑問や不安に感じやすいポイントをQ&A形式でまとめました。植え付け前の品種選定や日々の維持管理で迷った際の参考として役立ててください。
- Q1. グランドカバーを植えると雑草は完全に生えなくなりますか?
- Q2. 日陰や建物の北側でも育つグランドカバーはありますか?
- Q3. 冬でも緑を保てる常緑のグランドカバーはどれですか?
- Q4. 駐車場のコンクリート目地(スリット)には何を植えればよいですか?
- Q5. クラピアとヒメイワダレソウは何が違いますか?
- Q6. 植え付けに最適な時期や季節はいつですか?
Q1. グランドカバーを植えると雑草は完全に生えなくなりますか?
グランドカバーを植えても、雑草が完全にゼロになるわけではないのが実情です。
植物が地表を完全に覆い尽くすまでの数ヶ月間は、苗の隙間から雑草が芽を出すため手作業での草抜きが欠かせません。また、全面が被覆された後も、風や鳥によって上から運ばれてきた種子がたまに発芽するのも自然な現象です。
しかし、土全体がむき出しの状態と比べれば、草むしりにかかる手間や頻度を9割以上削減できます。
見つけたら小さいうちに根元から抜き取る習慣をつけるだけで、美しい緑の絨毯を容易にキープできるのが強みです。
Q2. 日陰や建物の北側でも育つグランドカバーはありますか?
はい、直射日光がほとんど当たらない場所でも元気に育つ耐陰性植物が存在します。
代表的な種類には、アジュガやタマリュウ、フッキソウ、ヤブランなどがあります。耐陰性があっても、適した明るさや水分条件は種類によって異なるため、植える場所に合わせて選びましょう。
ただし、完全な暗闇では光合成ができないため、空の明るさが感じられる程度の散乱光が届く場所へ植え付けるのが基本です。
土壌が湿りやすい日陰では、川砂やパーライトを混ぜて水はけを改善しておくと根腐れを防ぐことができます。
Q3. 冬でも緑を保てる常緑のグランドカバーはどれですか?
冬の間も庭の緑を維持したいなら、タマリュウやフッキソウなどの常緑植物が最適です。
タマリュウやフッキソウのほか、ハツユキカズラやアジュガにも冬に葉が残る性質があります。ただし、常緑であっても葉色が変わることがあり、常に緑色を保つという意味ではありません。
特に寒冷地では、冬の乾燥や霜焼けによって葉の先端が赤褐色に変わることがあります。
株が生きていれば春に新しい葉が育ちますが、葉の傷みが強い場合は生育状態を確認しましょう。
Q4. 駐車場のコンクリート目地(スリット)には何を植えればよいですか?
どの植物を選ぶかは、日当たりや車の乗り入れ頻度などの設置環境や重視する条件によって異なります。
駐車場の目地によく使われるのはタマリュウです。日当たりのよい場所ではクラピアやセダムも候補になりますが、いずれも車輪が繰り返し直接踏む位置を避け、日照・排水・踏まれ方に合うものを選びましょう。
どちらを植える場合でも、車のタイヤが直接踏みつけるのを防ぐため、土の仕上がり高さをコンクリート天端より2〜3cm深く設定して植え付けるのが長持ちさせる秘訣です。
Q5. クラピアとヒメイワダレソウは何が違いますか?
主な違いは、品種改良の経緯や種子をつくる性質です。どちらも周辺へ広がらないよう管理しましょう。
クラピアは、イワダレソウをもとに育成された登録品種です。種子をつくらないため種子の飛散による拡散はありませんが、地表を伸びる茎は植栽範囲の外へ広がります。品種登録は環境安全性の認証ではありません。
ヒメイワダレソウは繁殖力の強い外来植物で、環境省・農林水産省の生態系被害防止外来種リストに重点対策外来種として掲載されています。
クラピアを選ぶ場合でも、植栽範囲から出た茎を定期的に切り戻し、隣地や周辺の植生への影響を防ぎましょう。
Q6. 植え付けに最適な時期や季節はいつですか?
苗の活着と成長に最も適しているのは春(4〜6月)と秋(9〜10月)の時期です。
この時期に植え付けると、穏やかな気候のもとで根がしっかりと土壌の奥深くまで伸び、株を力強く成長させられるのが利点です。避けるべき時期としては、地温が上がりすぎて水分が蒸発しやすい真夏と、霜柱で根が持ち上げられる真冬が挙げられます。
猛暑期の植え付けは急激な水切れによる枯死のリスクが高く、厳冬期は休眠に入って根が活着しないトラブルを招く要因です。
美しい庭を計画的に仕上げるためにも、春か秋の心地よい季節に合わせて植栽スケジュールを組み立てましょう。
まとめ
グランドカバー植物を活用した雑草対策は、自宅の庭の日当たりや歩行頻度に合わせた適切な品種選びが出発点です。
ミントやヒメイワダレソウなど、繁殖力が強く管理に注意が必要な植物は安易に植えず、植え付け前の下地づくりも徹底しましょう。
小面積の花壇や目地スリットであればDIYで手軽に挑戦できますが、広い庭の整地や残土処分は無理をせず外構業者に任せるのが安心な判断です。
プロの提案と技術を上手に活用しながら、緑豊かで手入れの手間が少ない理想の庭づくりを実現させましょう。
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